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kousukuの日記

映画・音楽・スポーツの感想を綴っていきます。

映画『ニュー・シネマ・パラダイス』感想 感動の名作、音楽もいい ※ネタバレあり

映画『ニュー・シネマ・パラダイス』をNetflixで観ました。イタリアの名監督のジュゼッペ・トルナトーレの出世作です。

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写真:Album/アフロ

作品情報

公開:1989年

時間:2時間4分

監督

eiga.com

あらすじ

ある晩サルヴァトーレのもとに、故郷の母親から電話が入りアルフレードが亡くなったことが告げられる。サルヴァトーレはベッドに横たわりアルフレードとの昔の思い出を回想する。

サルヴァトーレは小さな村で育ち、そこの村の唯一の娯楽は映画で、その映写はアルフレードが行っていた。少年サルヴァトーレはトトと呼ばれ映画に興味があり、頻繁にアルフレードのいる映写室に顔を覗かせていた。そんな中上映中にフィルムが焼け劇場が火事になるという事故が発生し、アルフレードは火傷によって失明した。その後映写室の仕事はサルヴァトーレが行うようになった。サルヴァトーレが青年になり失恋を経験し、大人になるとする頃、アルフレードの勧めもあり村を出ることを決心する。旅立つサルヴァトーレにアルフレードは「決して帰ってきてはいけない」と忠告する。

感想

舞台となる村の唯一の娯楽は教会で上映される映画。教会で上映される作品は、事前に神父が内容をチェックしキスシーンを全てカットしたもので、そのカットされたシーンになると館内からはブーイングが沸き起こります。それでも皆映画を楽しみにしています。時は第二次世界大戦のさなかな、上映されている作品は、ジャン・ルノワールやチャップリンなどで、私たちにはちょっと馴染みの薄い古い作品です。

ある日の上映中、アルフレードが目を離した隙にフィルムから火が出て上映していた教会が火事で焼けてしまいます。(昔のフィルムはすぐに燃えたようです。)映画館がないと寂しくなるということもありナポリ出身のサッカーくじを当てた男が映画館を再建します。新しく出来た映画館はその名も「ニュー・シネマ・パラダイス」。「ニュー・シネマ・パラダイス」では、キスシーンはカットしないで上映し、館内はそれなりに欲望の発散場所だったりもして大盛況です。少年達は股間に手を伸ばし、大人は個室で情事に耽ったりと、まぁ人間ってこうなってしまうんだという場面もチラホラと流れます。アルフレードが火傷で働けなったため「ニュー・シネマ・パラダイス」では、アルフレードからただ一人映写の手ほどきを受けていたトト(サルヴァトーレ)が仕事を任されます。彼は青年になって街を出て行くまで、村の人々に映画を上映し喜ばれます。

そういう安定した生活中で彼の心を変化させるのは恋でした。一旦諦めらた恋でしたが、相手の大学生エレナが彼に会いに来てくれた映写室でお互いを確かめ合います。そのシーンは映写室の光が二人の熱い思いを表現していてとてもきれいな場面です。ただその彼女が行方不明となり恋は長く続きませんでした。サルヴァトーレは村を出る決心をします。アルフレードは別れ際に帰ってくるな。ノスタルジーに惑わされるな。自分のすることを愛せと告げます。

それから30年サルヴァトーレはアルフレードに言われたとおり故郷に戻ることはなく、ロマで映画監督となって成功します。冒頭電話を受けてアルフレードの葬儀に参加するために初めて帰郷することになります。ここから約20分間はセリフが少なく映像と音楽でサルヴァトーレの心情が伝わってきます。かつての大人たちは皆年老いていて長い歳月がよそよそしくさせています。故郷でノスタルジーに耽るシーンはエンニオ・モリコーネの心にしみるような音楽が場面を演出しています。

ラストは、アルフレードの形見として受け取ったフィルムを一人映画館で観るサルヴァトーレ。それは子供の頃アルフレードがサルヴァトーレにあげたカットしたキスシーンフィルムを繋いだものでした。サルヴァトーレは、映画監督で成功はしますが最愛の伴侶は手にしていません。30年経ても行方不明になった彼女のノスタルジーに惑わされているのでしょう。それはまるでキスシーンがカットされた映画のような月日です。サルヴァトーレの頬には涙がこぼれ落ちます。ここでも映像と音楽の相乗効果で感動の波が押し寄せていきます。

では何故、アルフレードは故郷に帰ってくるなと言ったのでしょうか?サルヴァトーレが村去る前に二人で海に行くシーンがあります。そこでもアルフレードはサルヴァトーレに

「一度村を出たら長年帰るな」

「人生はお前の観た映画とは違う。もっと困難なものだ」

「お前の噂をききたい」

と彼の成功を祈って話します。

フィルムを通して新しい世界を見続けてきたアルフレードは、変化を作る人々とそれに魅せられる人々の違いを感じ取っていて、「映写室で全ての作品を観て得た知識は豊富だが、それは全て現実のものではなく空想の世界のもので浸りきってはいけない、現実をしっかりと歩んでいかないといけない。そうしないと新しい世界を作る人間にはなれない」と失明の経験から強く学んだんだと思います。それは失明しても彼の脳裏には目が見えていたころと変わらないスクリーンが存在し目が見えていた時以上に物事が見えるようになったことから、自分は盲目であったと感じたんだと思います。まだ若いサルヴァトーレには自分の目でしっかりと現実を見て向き合って成功(新しい世界を作る人)を掴んで欲しいと願っていたのです。

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今まで何度も観ているのですが、年を重ねたことで感動がより大きくなる作品です。映画っていいものですね。

 

音楽について

今作品の音楽はエンニオ・モリコーネですが、彼の音楽は本当にいいです。音楽を聴けば映像が脳裏に映し出されます。

eiga.com

 ニュー・シネマ・パラダイス

ニュー・シネマ・パラダイス(タイトル)

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  • エンニオ・モリコーネ
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

トトとアルフレード2

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 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ メイン・テーマ

 以前記事にしていますが、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカです。TVでもよく使われています。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ メイン・テーマ

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  • The City of Prague Philharmonic conducted by James Fitzpatrick
  • サウンドトラック
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  • provided courtesy of iTunes

ミッション 

アルバムになりますが、ミッションです。この作品は本当に素晴らしい。

The Mission

The Mission

  • エンニオ・モリコーネ
  • サウンドトラック
  • ¥1400

  

2016年9月24日に音楽はエンニオ・モリコーネで同監督の『ある天文学者の恋文』が公開されます。

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