ある日のタクシーの話。
その日は、仕事が終わるのが深夜の1時を回ってタクシーで帰ることになりました。自宅が相模原市で、だいたい1時間くらいの道のりです。次の日も仕事に行かないといけないので出来るだけ早く帰りたいと思っていました。
同僚に別れを告げ職場近くの駅のタクシーを拾って自宅の行先を告げます。
運転手 「あのーそちらの方面は行ったことがないのでカーナビを使ってもいいですか?」
私 「いいです。相模原市△△ X丁目です。」
運転手 「では、カーナビに登録させて頂きます。」
カーナビの画面をポチポチと打って入力
「はい、登録しましたのでごゆっくりしていて下さい。」
私 「ありがとうございます。寝ると思いますので近くに来たら起こして下さい。」
運転手 「はい、わかりました。」
しばらく走行している間に眠りにつく
運転手 「お客さん、あと1キロですよ」
私 「はい」
外は全く見たこともないところ
「ここどこですか?」
運転手 「もう、お客さんの家の傍ですよ」
私 「えっ?こんなところ知らないよ」
運転手 「そんな事はないですよ。カーナビにちゃんと表示されていますから」
「着きました」
私 少し怒っています。
「住所は?」
運転手 「お客さんがさっき教えてくれた 川崎市〇〇〇〇」
私 「違う、川崎じゃない。相模原だよ!」
運転手 「あれ、そう言えばここ前のお客さんのところだ。なんか見た覚えある道だと思っていたんですよ」
私 ”やばいヤツのTAXI乗ってしまった”と心の中で思いました。
「で、どうするの?ここからの金出さないよ!」
運転手 「メータを下ろします。高速で出来るだけ早く着くようにします。」
私 「・・・・」
雨が大降りになり、ワイパー最速にして高速に乗る。前が良く見えない状況
運転手 「ここで高速降りますか?」
私 「ここに入って休憩するの?サービスエリアじゃん!」
運転手 「あっ、すみません。雨のせいなのかカーナビの受信が悪くて」
途中のサービスエリアの入り口とインター出口を間違えている。"こんな奴のTAXIで高速走っているとはなんてついていないだ"
私 「降りるところ来たら言うから、カーナビ見るな!」
運転手 「はい、わかりました」
30分後、無事帰宅しました。そして料金を払い終えて降りる時 ※お金は会社も持ち
運転手 「先月やっとこの仕事に就いたばかりなんで会社には言わないで下さい」
私 「言わないけど、酷すぎるぞ!」
その朝眠い目をこすって会社に向かいました。
タクシーの怖い話でした。