kousukuの日記

映画・音楽・スポーツの感想を綴っていきます。

人工知能が書いた小説『ライライにゃん娘!』感想

人工知能が書いた小説という記事を最近目にしたので探してみました。すると「ライライにゃん娘!(バージョン1.02β) (CATSディープラーニング研究所)」が「Amazon Unlimited」で出ていたので読んでみることにしました。

人工知能が書いた小説: ライライにゃん娘!(バージョン1.02β) (CATSディープラーニング研究所)

人工知能が書いた小説: ライライにゃん娘!(バージョン1.02β) (CATSディープラーニング研究所)

 

感想 

うーん、これは読みずらい!たくさんの単語を並べて書いているんですが中々頭に入ってきません。言葉の繋がりが綺麗にイメージを作り上げていなので断片的なものになっています。3分の1くらいまで目を通しましたが読み切れませんでした。

収益 は 全て 次期 バージョン への 開発 費 や 研究 費 として 計上 し ます ので 応援 の つもり で 購入 くだされ ば これ ほど うれしい こと は あり ませ ん

はじめに

「はにめに」で応援のつもりでとお断りがあるので出版の方も理解した上ということが分かります。

辞書能力は優れているが文章が書けていない

多くの単語を知っているが文章として伝わってこないのが特徴で、人間には絶対書けないものだなと思います。人間は絵本などから文章を覚えると思いますが、その時視覚から入ってくる情報(絵)と文章から入ってくる情報(一旦音に変換)で脳の中でイメージを作り、そのイメージから「楽しい」、「怖い」、「安心」、「悲しい」、「うれしい」などの感情が湧きます。その段階からトレーニングし、次は感情からイメージを作り文章にするという逆の作業を行います。人工知能は感情が苦手(無い)ので本書のような文章になる思います。

オランダ の 風車 風 建物 の 真上 に ある と 見せかけ て 実は その 真下 に あえて 存在 する 家電 量販店 で、 価格競争 の 試合 に 敗れ うち ひしが れ た 末 電気 いら ず に なっ た 冷蔵庫 が、 なんと 今日 1月 7 日 は 大 特価 という 報道 が 価格 サイト 経由 で 入っ て き た と 私 に 状況 報告 し た の だ。

小説冒頭

もしこのような文章を小学3年生が書いてきた場合、指導する先生は大変だなと思います。

 

考察

人工知能の感情を育てることは難しい

人工知能に感情を学習させれば小説も上達していくのでしょうが、これは大変な作業になると思います。まだ感情を記さない技術書の方が向いているでしょう。まず、「人工知能に感情を持たせることは出来るのだろうか?」疑問が浮かびます。人間の楽しい」、「怖い」、「安心」、「悲しい」、「うれしい」などの感情は本能に近い部分に備わっていて学習からではないはずです。コンピュータは感情を持たないので、言葉や映像に感情を付与して記憶させるにで、人間のものとは異なります。例えば夕焼けの映像からの感情は人間は状況によって様々変わるでしょうが、その映像に「悲しい」、「寂しい」という感情を付与しても、前後の流れから「うれしい」場合もあります。ですので一般的な表現は出来てたとしても、前後の流れからの感情を表現するのはとてつもないパターンが存在するので難しいのではないかと思います。

人間の感情のパターンをコンピュータに記憶し、辞書能力と既存の小説を覚えさせれば「ディープランニング」で類似の小説は書けるかもしれないが、今小説家たちが生み出しているような創作力のある作品は書けないですし、もし書かれることがあるとすればそれは人間とコンピュータの差異を人間ではなくコンピューターが評価しコンピューターが改善するという域に達した時です。「顔色うかがいシステム」が出来た時です。

「賢人降臨」

同じく人工知能が書いた書籍「賢人降臨」が発売されていますので読んでみたいを思いまいます。感想は後日記載します。心のどこかで面白くない事を期待しています。

www.itmedia.co.jp

小説や音楽、絵など芸術分野にも人工知能が進出してきています。出来れば芸術の分野だけは人間自身が創作してものであってほしいを願います。